目次EAGLE使ってみましょう


まずは使ってみましょう (2)
部品間の配線
    回路図で部品の配置が終わったあと、部品間の配線を行います。EAGLEには部品間の配線としてWire、Net、Bus、Circle、Arcなどいくつかの方法があります。今回はWire機能を使用して配線を行います。
    通常、配線には配線の種類によりパターンの太さを変えるためにNetが使われます。ここでは最も簡単な配線の方法としてWireを紹介します。
    Netによる配線に関しては「配線の種類によりパターンの太さを変える」をご覧ください。
Wireによる配線
Wireボタンを押すと、Wire機能による配線モードになり、部品間の配線を描くことができます。配線の方法は、最初に配線を開始する部品のリード線にマウスポインタを移動し、左クリックをします。これにより、配線の開始点が設定されます。次に配線の終点までマウスポインタを移動し、ダブルクリックします。始点から終点までの間マウスボタンを押し続ける必要はありません。
機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。

始点の場所でクリックし、終点の場所でダブルクリックします。

始点と終点が直線上に無い場合でも終点にマウスを移動すると配線は自動的に直角に曲がります。
左の図は配線の途中でキャプチャしているので、終点まで結線されていません。
線の曲がる位置はマウスポイントの位置で変わります。

始点と終点が直線上に無く、他の部品を迂回して配線する場合、配線の途中で左クリックするとそのポイントを固定することができます。
EAGLEの場合、始点またはクリックして固定した点とマウスポイントの点が直線でない場合、直角の角が1つ作られます。ですから、複数に折れ曲がった線を描くには、途中でクリックして角を固定しながら描きます。
言葉で説明するより、実際に描いてみたほうが理解できると思います。

描いた線はDeleteボタンを使って消すことができます。




配線が十字に交わる場所を終点にするとConnect Nets?というダイアログが表示されます。
配線は一つずつ名称が付けられています。接続されている配線はネットと呼ばれ、同じ配線番号になります。



今回の場合、IC1DおよびC2の結線にはN$4という名称が付けられていました。そこにR5からの線を後から引きました。この線は途中でクリックして固定したのでN$8という名称が既に付けられていたので、名称の違う線を接続することになりました。
Connect Nets?というダイアログはどちらの名前を使用するかを聞いているわけです。N$4を選べば、N$8の名称はN$4に変更され、N$4に統一されます。N$8を選べば、今までN$4と付けられていた名称はN$8に統一されます。


部品情報の表示

前述の配線名称などを確認するには"Info"ボタンを使用します。Infoボタンをクリックしたあと、部品または配線をクリックするとその情報が表示されます。機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。
配線をクリックすると配線の名称などの情報が確認できます。 インバータをクリックするとインバータの情報が表示されます。




配線接続マーク
配線の接続点に黒い丸いマークを付けます。このマークはプリント基板の配線には関係ありません。回路図として見た場合、線の接続を確認するためのものです。特に十字に交わる結線の場合、接続点を付けないと間違えてしまいます。
Junctionボタンを押すと、マウスポインタと共に移動する丸いマークが現れます。丸はグリッドに沿って移動するので、配線の交点と一致するようになっています。マークを付ける位置で左クリックするとマークが回路図に描かれます。機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。



電源および接地線の配線
    今回の回路では電源および接地には信号データを使用しました。この信号データを使用すると回路図上で電源および接地を線で結ばなくてもそれぞれの信号データは接続されています。これらの信号データを使うと回路図をすっきりと描くことができます。



回路図作成終了
全ての配線および接続マークを設定して回路図が完成します。

画面をクリックすると拡大表示できます。




回路接続の正常性確認

回路図を描いたら、回路接続に誤りが無いかを確認します。ERC(Electrical Rule Check)ボタンで自動的に誤りを検出することができます。

今回の回路の場合、以下のようなメッセージが表示されます。

EAGLE Version 4.09r2 Copyright (c) 1988-2002 CadSoft

Electrical Rule Check for C:/PROGRAM FILES/EAGLE-4.09R2/projects/test/test.sch

WARNING: Sheet 1/1: POWER Pin IC1P VCC connected to +5V

Board and schematic are consistent

    0 errors
    1 warning

「IC1のVccが+5Vに接続されている」という警告メッセージです。これは電源の名称を+5Vとしたためで、特に異常ではありません。

ボード図の確認
    この時点でボード図を確認してみます。各部品の結線が終了したので、ボード図でも各部品の端子の結線が行われています。部品間の黄色い線が部品間の接続を表す線です。ただし、これらの線は、まだ、プリント基板の配線ではありません。

画面をクリックすると拡大表示できます。