目次PIC回路集中型表示電波時計


中型表示電波時計 部品説明

受信ユニットCPUユニット表示制御ユニットLED駆動ユニット表示パネルケース

[★] トライステート社から発売されている電波時計キットに含まれている部品です。

受信ユニット
受信バーアンテナ [★]


40KHzの電波を受信するためのバーアンテナです。九州地区を中心としたエリアでは60KHzの電波を使用することができますが、その場合には60KHz用のアンテナを使用する必要があります。
電波受信用IC ( U4226B ) [★]


40KHzの電波を受信し、電波に乗せられている時刻情報を取り出すための専用ICです。表面実装タイプでキットでは既にプリント基板に搭載されています。
40KHz用水晶発振子 [★]


電波受信用IC(U4226B)に接続して40KHzの電波を受信するために使用します。
高精度マイラーコンデンサ [★]


フィルムタイプのコンデンサです。電波受信回路に使用するので、容量精度の高いコンデンサを使用しています。
セラミックコンデンサ [★]


こちらも電波受信回路に使用しています。
フォトカプラー ( TLP521-1 ) [★]


キットは電波受信回路と表示処理回路とを離れた場所に置き、ケーブルで接続できるようになっています。

NPNトランジスタ ( 2SC1213 ) [★]


受信ユニットおよびCPUユニットで使用しています。
キットに添付されているトランジスタです。

2SC1213 データシート

チョークコイル [★]


受信回路と表示処理回路を長距離ケーブルで接続した際に発生する雑音を取り除くためのコイルです。

アルミ電解コンデンサ [★]


回路の電源電圧を安定させるために使用しています。




3端子レギュレータ ( 78L05 ) [★]


受信ユニットの+5V電源を作るためのレギュレータです。


プリント基板 [★]



受信ユニットの基板はトライステート社のキットのものを使用しています。受信用IC,チップ抵抗器、チップコンデンサ類は既に基板に搭載されています。

TCO表示LED



TCO(Time Code Output)信号の受信状況を表示するLEDです。受信機のケースに取り付けています。

RJ-45コネクタ


受信ユニットとCPUユニットを接続するケーブルのコネクタとしてRJ-45コネクタを使用しました。
接続にはLANケーブルを使用します。

スタッド


プリント基板をケースに固定するために使用しています。
長さ5mmです。

ケース

受信回路のケースにはタカチ電機工業製のPR-140Bを使いました。
幅140mm、高さ45mm、奥行90mmのプラスチックケースです。


CPUユニット
先頭へ
PIC16F873 [★]

電波時計の本体にはPIC16F873が使用されています。このICで電波状態の確認、年/月/日/時/分/秒の処理、LCDへの表示を行っています。また、RS232Cインタフェースを使用してパソコンで時刻を読み取る機能も搭載しています。
今回はこのRS232Cの機能を使用しています。

高精度発振子 ( TCXO ) [★]

電波が途絶えた場合でも正確な時刻を表示させるための高精度の水晶発振子です。発振周波数は12.8MHzです。
NPNトランジスタ ( 2SC1815 ) [★]

LED駆動、外部回路駆動等に使用されています。

2SC1815 データシート
3端子レギュレータ ( 7805 ) [★]

電源(+5V)を作るためのレギュレータです。

7805 データシート
ダイオードブリッジ [★]

1Aタイプのダイオードブリッジです。CPU回路ではこのダイオードは整流用ではなく、電源のプラスとマイナスを誤って接続しても動作させるために使用しています。
今回の装置では部品を搭載しましたが、極性を逆にすることはないので使用していません。
ICソケット [★]


PIC16F873用のICソケットです。873は28ピンのスリムタイプなので、14ピン用のソケットを2つ組み合わせて使用することができます。
LED


キットにはLEDが添付されていますが、クリアタイプで輝度が高くて光がまぶしいです。そのため、光の柔らかなLEDに交換しました。

可変抵抗器


LCD の表示コントラストを調整するための可変抵抗器です。
キット添付と少し違うタイプを使用しました。深い理由はなく、添付の部品を壊してしまったためです。

タクト・スイッチ


この時計には規定の時刻になると外部回路を制御する機能があります。その時刻を設定するためにタクト・スイッチを使用しています。
添付のスイッチと色を少し変えました。

液晶表示パネル ( SC1602BS-B )


キットに添付されているLCDはSC1602BSLBというタイプでバックライト付きですが、今回使用したLCDは機能は同じですが、バックライトが無いタイプです。

LCD固定金具


LCDの片方はコネクタで固定されますが、もう片方は浮いてしまいます。キットではRS232Cコネクタに固定する仕様になっていますが、今回の装置ではRS232Cコネクタを使用しないので、固定用のL形の金具で作りました。

アルミ電解コンデンサ


電源のノイズ除去用に使用しています。

絶縁ワッシャ


LCDを固定する金具に絶縁タイプのワッシャを使用しました。金具を取り付ける部分がプリント基板のパターンに近いため、回路がショートしないようにするためです。

プリント基板 [★]

CPUユニットのプリント基板です。RS232CのICやチップ抵抗器などは既に実装されています。

スタッド


プリント基板をケースに固定するために使用しています。
長さ10mmです。

表示制御ユニット

PIC16F877A

表示制御ユニットのPICではUSARTによる9600bpsの非同期通信を使ってCPUユニットから時刻情報を受け取る機能と、LEDの点灯制御機能を行っています。
USARTの通信機能だけであれば873でもよいのですが、年から秒までの12桁のLED点灯制御をするためにI/Oポートの多い877を使用しています。周辺回路を簡単にするためラッチレジスタは使わず、877で各LEDを直接スキャンして表示制御させています。1系統で12桁を制御すると表示がちらつく恐れがあるため、2系統に分けて6桁ずつ制御しています。RAポートはスキャン制御用、RBポートは年、月、日のデータ出力用、RDポートは時、分、秒のデータ出力用、REポートは曜日データの出力用、RCポートはUSART通信およびランプテストに使用しています。

実際にはPIC16F977Aを使用しています。機能は877と同じですが、プログラム書き込みの仕様が877とは違うので、877Aに対応しているライターを使う必要があります。






PIC16F628

このPICでは曜日表示用に使用している8×8ドットマトリクスLEDの点灯制御を行っています。

3−8デコーダ ( 74HC138 )

曜日表示用ドットマトリクスLEDの表示列を制御するためにデコーダを使用しています。

RS-232C ドライバ/レシーバ ( ADM232AAN )



CPUユニットとの通信用に使用しているRS232Cインタフェース用ICです。
2組の送受信回路がありますが、今回は1回路だけを使用しています。

PNPトランジスタ ( 2SA1015 )

74HC138のデコーダ出力により曜日表示ドットマトリクスLEDを駆動するトランジスタです。

2SA1015 データシート
ICソケット

PICはプログラムを書き換えるときに外すので、必ずICソケットを使う必要があります。それ以外のICは直に取り付けてもかまいません。
プリント基板

24 x 30ホールのユニバーサルプリント基板を使用しました。
レゾネータ

PIC16F877A用の4MHzクロック発振器です。
PIC16F628は内部のクロック発振回路を使用したので、レゾネータは使っていません。

抵抗器


1/6Wの抵抗器を使用しています。

積層セラミックコンデンサ


RS-232Cのドライバー/レシーバーで回線電圧(約±10V)を作るために使用しています。

タクトスイッチ


全LEDの点灯試験を行うために使用する小型のスイッチです。

スタッド


プリント基板をケースに固定するために使用しています。
長さ10mmです。

LED駆動ユニット
3−8デコーダ ( 74HC138 )

このデコーダは点灯させるLEDを制御するために使用しています。3ビットのバイナリー信号をデコードし、8つの出力のうち1つだけがLレベルになります。Lレベルに対応した桁のLEDのみが点灯します。

トランジスタアレー ( TD62003APG )

ダーリントン接続されたNPNトランジスタが7回路内蔵されています。7セグメントLEDのカソードまたはアノードに接続し、点灯させるセグメントの制御を行います。

PNPトランジスタ ( 2SA1015 )

LEDを駆動するトランジスタです。

2SA1015 データシート
NPNトランジスタ ( 2SC1815 )

LEDを駆動するトランジスタです。

2SC1815 データシート

3端子レギュレータ ( 7805 )


電源(+5V)を作るためのレギュレータです。

7805 データシート

ICソケット


今回の回路では全てICソケットを使用しました。PIC以外は直にプリント基板に取り付けてもかまいません。

抵抗器


1/6Wの抵抗器を使用しています。

放熱用アルミ板


3端子レギュレータで発生する熱を逃がすために厚さ2mmのアルミ板を使用しました。面積はプリント基板の許す範囲でできるだけ広くしました。でも、回路の消費電力が小さいので、あまり広くする必要はありません。

アルミ電界コンデンサ


電源の平滑用に使用しています。
100uF/16Vタイプです。

積層セラミックコンデンサ


電源の雑音除去用に使用しています。

プリント基板


38 x 62ホールのユニバーサルプリント基板を使用しました。




スタッド


プリント基板を表示パネルに固定するために使用しています。
長さ5mmです。

表示パネル
時分表示用LED

50mm(H), 37mm(W), 13mm(D)
秒表示用LED

33mm(H), 22mm(W), 9mm(D)
年月日表示用LED

18.8mm(H), 12mm(W), 8mm(D)
曜日表示用LED
16mm(H), 16mm(W), 4mm(D)

時分区切り用LED

時表示と分表示の区切りに使用しているLEDです。5mm径のLEDを使用しています。
年月日区切り用LED

年と月、月と日の区切りに使用しているLEDです。先端が細い長方形になっているLEDを使っています。
抵抗器


ほとんどは1/6Wを使用しています。ただ、年の上位2桁(20)の輝度調整用抵抗器(R62)は手持ちの部品の関係で1/2Wを使用しました。
動作時にR62にかかる電圧を測定すると3.2Vでした。ですから、電流は3.2/680=4.7mA。抵抗器で消費する電力はI2R=15mWなので1/6Wの抵抗器でも十分です。
プリント基板


38 x 62ホールのユニバーサルプリント基板を使用しました。

Lアングル


表示パネルは複数枚のプリント基板で構成しています。それらの連結と、補強のためにLアングルを使っています。

表示マスク


一番下に0.5mm厚の透明なアクリル板、真ん中に黒紙の表示マスク、一番上に2mm厚の紫色のアクリル板を使いました。LEDの文字をクリアに表示することができます。

スタッド


表示パネルをケースに固定するためには15mmのものを使用しています。
表示マスクを固定するためには時分表示用のLEDの高さが13mmなのでそれ以上の長さのスタッドが必要です。今回は10mmのスタッドを使用し、ワッシャーを数枚挟んで13mmの高さにしています。


ケース

ケース


ホーザン社製のB-10-AAというパーツケースを使用しています。
外見は幅254mm、高さ195mm、奥行41mmです。ケースの内側の寸法は幅245mm、高さ176mm、奥行34.5mmです。

RJ-45コネクタ


受信ユニットと接続するコネクタです。

電源コネクタ


電源アダプタを接続するコネクタです。

電源アダプタ


電源は12V 200mAのアダプタを使用しました。
本体の消費電流は100mA以下です。

LANケーブル


受信ユニットとCPUユニットを接続するケーブルとしてLANケーブルを使用しています。

チェーン


時計本体を壁に吊すためにチェーンを使用しました。時計のプリント基板がケースの内側ギリギリなので、チェーンを取り付けるビスの位置も慎重に決める必要があります。