目次電子回路工作素材集矩形波発振器(2)

矩形波発振器(2) 性能評価


CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)の場合、TTL(Transistor Transistor Logic)と違って電源電圧は+5Vとは決められてはいません。4000シリーズのCMOSの場合、最大電源電圧は+18Vになっています。推奨電源電圧は+3V〜+15Vです。また、CMOSインバータの場合、入力のスレッショルド電圧はほぼ電源電圧の1/2になります。
4069UBを使用した場合、高い周波数の発振はできません。1MHz以下と思われます。
高周波での発振をさせたい場合には74HC04を使用した方が良いです。3MHz位までの発振が可能です。ただし、電源電圧は+5Vになります。




発振周波数

コンデンサ(C)の値を 1000pF、抵抗器(R)の値を10KΩとした場合の発信周波数は以下のようになります。

計算での周波数
    f= 1/(2.2 x C x R)

    = 1/(2.2 x 1000 x 10-12 x 10 x 103)

    = 1/(22 x 10-6)

    = 45.5 x 103

    = 45.5 KHz


実測周波数
    今回作成した回路で発振周波数は電源電圧が+5Vの時に 36.0 KHz になりました。
    計算より約20%低くなりました。これは部品の誤差によるものと思われます。




電源電圧変動による周波数変動



左のグラフは電源電圧を変化させた場合の発振周波数の変化を測定したものです。

電源電圧が+5V以上の時の変動率は約0.3KHz/Vになっています。
74HC14によるものと比べると安定していることが分かります。