目次PIC回路集ステッピング・モータ


ステッピング・モータの動作原理


ここではステッピングモータ( Stepping Motor )の動作原理を説明します。
ステッピングモータにはクオーツ腕時計に使われている単相ステッピングモータとか永久磁石を使用したPM(Permanent Magnet)形、ハイブリッド形などいくつかの方式があります。このページでは2相ユニポーラPM形のステッピングモータについてその動作原理を説明します。

PM形ステッピングモータではローター(回転部)に永久磁石が使われ、ステータにコイルが取り付けられています。左の図は4極のポールを持つステッピングモータモデルを示しています。この場合、ローターは90度ずつ回転することになります。

4極のポールは上下および左右が対になっていて、コイル、コイル および コイル、コイルがそれぞれに対応しています。例えば上下極にはコイルとコイルが付けられていて、コイルに電流を流した場合と、コイルに電流を流した場合では電極の向きが変わるようにコイルが巻かれています。についても同様です。
モータの回転はまたはまたはに流す電流により制御されます。この制御により回転速度および回転方向を制御することができます。



正回転(右回り)制御
を以下の順番に制御します。
回転角度
01010度
100190度
1010180度
0110270度

0は接地を意味します。




逆回転(左回り)制御
を以下の順番に制御します。
回転角度
01010度
0110−90度
1010−180度
1001−270度

0は接地を意味します。

図を見ていただくと分かるのですが、ローターはステーターの2極の中間で安定します。ロータが回転するときには回転方向と逆側のステーター極性が反転するため、磁気が反発してローターが希望する方向に回転します。

ステッピングモータの特徴は角度を正確に制御できることと、回転の安定性(制御信号の安定性による)が得られることです。さらに、原理からも分かるように、静止状態では磁気によりローターが固定されるので、静止している力(静止トルク)が大きいと言うことも特徴です。ある角度で停止させたいというときには非常に適しています。


今回使用したモータは48ステップのもので、ローターの回転角は7.5度です。
制御方法は先の例と全く同じで、の電流を制御することにより行われます。

正回転の場合以下のようになります。
およびの組み合わせは4つのパターンを繰り返します。
回転角度
01010.0度
10017.5度
101015.0度
011022.5度
010130.0度
100137.5度
101045.0度
011052.5度
010160.0度
100167.5度
101075.0度
011082.5度
010190.0度
100197.5度
1010105.0度
0110112.5度
0101120.0度
1001127.5度
1010135.0度
0110142.5度
0101150.0度
1001157.5度
1010165.0度
0110172.5度
回転角度
0101180.0度
1001187.5度
1010195.0度
0110202.5度
0101210.0度
1001217.5度
1010225.0度
0110232.5度
0101240.0度
1001247.5度
1010255.0度
0110262.5度
0101270.0度
1001277.5度
1010285.0度
0110292.5度
0101300.0度
1001307.5度
1010315.0度
0110322.5度
0101330.0度
1001337.5度
1010345.0度
0110352.5度